石の中にいる

金も時間も無いので図書館で借りた本を通勤中に読んだ感想です

虚構推理 【城平京】

お勧め度50

前半の主要キャラ紹介のとこは面白かった。

奇天烈な事件が始まってからはあまり面白くはなかった。え、そっちの話だったの?って感じ。

現実味のないキャラが現実味のないことを言って、真実だ虚構だいうのはなんか無理があるように感じるのは自分がおっさんだからなのか?

後半の対決シーンはめっちゃ逆転裁判ぽい。感情移入できてたらここはすごいカタルシスがあるんだろうな…

どっちかというと意味もなく死んだ刑事が可哀そうすぎる…

赤銅の魔女 紐結びの魔道師1 【乾石 智子】

お勧め度80

いつものこの人の感じだけど、いつもより旅してて仲間が増えていくところが凄いロープレっぽかった。

特に牛が仲間になったところが良かったが、そのあとちょっと増えすぎだと思う。

仲間は牛までで止めて置いて、後は各国を旅して、出会って別れるだけでよかったのだが。

あと、主人公が惚れる相手の良さがいまいち自分にはわからなかった。

スカーフェイス 警視庁特別捜査第三係・淵神律子【富樫倫太郎】

お勧め度90

すごく面白いけど、主人公がレズビアンでアル中なので、ここに感情移入できるかで好みがわかれると思う。

この作者の他の話でやはりゴミ屋敷に住んでる女刑事が出てきたけど、リアルだなあーと思う。

 

 

八代将軍 吉宗 上 【ジェームス三木】

おすすめ度95

 

30年前の大河ドラマの原作本。

コレは名作。

徳川吉宗の一生を描いた作品。

大変いきいきと若侍の成長が描かれている。

 

綱吉の時代から物語は始まり、

水戸、尾張紀伊の御三家の次期将軍レースに大奥の確執、

吉宗の恋模様、地震災害富士山噴火と色々あって飽きさせない。

 

歴史検証は十分で

生類憐れみの令、赤穂浪士など筆者の考えも織り交ぜて楽しく読ませてくれて

江戸時代の勉強になる。

 

出てくる登場人物はどれも強烈なキャラクターを持っていて魅了される。

主人公吉宗の腕白ぶりもさることだが、

百姓である豪快な実母お紋もなかなか。

御三家を率いる光国、光貞、光友は老獪なフットワークを見せる。

ザコン気味の綱吉。しかも男色。

運命的な出会いをする側室須磨と、正室理子。

どのキャラクターもかぶる処無くそれぞれ光っていた。

 

恋模様の描写は特に力が入っていて、

男子なら絶対惚れる理想の大和撫子お須磨との恋のやりとりは今まで読んだ本の中でもダントツに良かった。

とてもラブコメっぽい。

こんないい側室を持ちながら、可愛い正室まで迎えるとは、いいな吉宗は。

殿バンザイ!

 

この本を原作とした大河ドラマNHKでやっていた30年前。

私は小学生でファミコンとアニメにしか興味がなかったが、

親が見ていた吉宗をちら見するに小学生ながらに面白く思えたのを覚えている。

原作が良かったんだな。あと西田敏行ね。

なるほどー。

 

 

英雄の書 上【宮部みゆき】

おすすめ度50

 

宮部みゆきのファンタジー。

ブレイブストーリーの主人公女の子版といった印象。

家庭問題からファンタジー世界に遷移する展開は全く一緒。

読みやすいのはいいが若干幼稚に感じる。

実際中学生ぐらい向けの本かもしれないので、もしそうならカバーもなしで電車で立ち読みするおっさんの姿はさぞイタかっただろう。

許してください。