八代将軍 吉宗 上 【ジェームス三木】
おすすめ度95
30年前の大河ドラマの原作本。
コレは名作。
徳川吉宗の一生を描いた作品。
大変いきいきと若侍の成長が描かれている。
綱吉の時代から物語は始まり、
吉宗の恋模様、地震災害富士山噴火と色々あって飽きさせない。
歴史検証は十分で
生類憐れみの令、赤穂浪士など筆者の考えも織り交ぜて楽しく読ませてくれて
江戸時代の勉強になる。
出てくる登場人物はどれも強烈なキャラクターを持っていて魅了される。
主人公吉宗の腕白ぶりもさることだが、
百姓である豪快な実母お紋もなかなか。
御三家を率いる光国、光貞、光友は老獪なフットワークを見せる。
マザコン気味の綱吉。しかも男色。
運命的な出会いをする側室須磨と、正室理子。
どのキャラクターもかぶる処無くそれぞれ光っていた。
恋模様の描写は特に力が入っていて、
男子なら絶対惚れる理想の大和撫子お須磨との恋のやりとりは今まで読んだ本の中でもダントツに良かった。
とてもラブコメっぽい。
こんないい側室を持ちながら、可愛い正室まで迎えるとは、いいな吉宗は。
殿バンザイ!
私は小学生でファミコンとアニメにしか興味がなかったが、
親が見ていた吉宗をちら見するに小学生ながらに面白く思えたのを覚えている。
原作が良かったんだな。あと西田敏行ね。
なるほどー。